KPMの大変珍しい飾り皿です。
透かし彫りと優美で流れるような曲線のロココ様式を取り入れたフォームに、緻密なエナメルジュエルで装飾、中央にはドイツのものであろう紋章図が描かれています。あまりにも興味深い作品でしたので、KPMアーカイヴに問い合わせました。回答を下さった方によると、このようなプレートが作製された最初の記録は1881年とのことでした。
紋章には、盾の形、ヘルメットの開閉状態、描かれている動物、使われる色などに厳格なルールがあり、その家の社会的地位や仕えている人物を表しますが、ヨーロッパだけでも膨大な数があるため、KPMアーカイヴでは、この紋章が誰のものであったか、また、実際に存在した家のもなのか、想像上で描かれたものなのかまで調べることはできませんでした。
このプレートでは、シルバーに塗られた盾の中に赤いライオン、そのうえに閉じた状態のゴールドヘルメット、その周辺を赤とシルバー彩のアカンサスのような葉が舞い、ヘルメットの上にはピンクのリボンで束ねられた孔雀の羽が描かれています。もう1枚、ブルーを基調とした紋章プレート (CN19-JGT98b) もございますのでご覧ください。いずれも象徴的な図案が想像を掻き立てる非常に面白い作品です。
品番 / Ref No.
CN19-JGT98r
状態 / Condition
大きなダメージや修理箇所等ございません。経年によるわずかな擦れや小さな傷等は見られるものの、非常に良い状態です。
年代・裏印 / Backstamp
メーカー印、1881年~1900年頃
サイズ / Size (cm)
直径約23㎝
価格 / Price
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