クリストファー・ドレッサーのジャポニズムスタイルを継承した、カップとティープレートです。ミントン特有の透明感あるターコイズのグラウンドと、扇子を模ったパネルに羽ばたく鳥を描き、控えめな花絵を添えた図案は、西洋人のドレッサーが解釈した和工芸の世界観を良く表しています。
クリストファー・ドレッサー (Christopher Dresser 1834-1904):スコットランドの工業都市グラスゴー生まれ。19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した最も有名な工芸デザイナーの一人です。華美な装飾を取り払い、シンプルで日常的に使用でき、且つスタイリッシュな彼のデザインは、当時各国で盛んだったアーツ&クラフツ運動期の象徴ですが、13歳で入学した美術学校で植物学を学び、植物学者でもあった彼の作品には、身近な自然をモチーフにしたものも多く見られます。1862年に開催されたロンドン万博で目にした日本の工芸美術に刺激を受け、強い関心を抱いたドレッサーは、1876年に来日の機会を得ると、4か月の滞在中に日本各地を巡り、ジャポニズムの礎となる仏閣の視察や美術工芸品の収集に没頭。帰国後、陶器業や東洋工芸品の輸入商社などを立ち上げる傍ら、日本工芸を取り入れた独自のデザインを多く手がけました。
*本品はカップ&ソーサーではなく、同じ図案を用いたカップとティープレートです。鳥の絵が若干異なりますのでご了承くださいませ。
品番 / Ref No.
EN19-83
状態 / Condition
カップのリムから約2㎝のヘアラインがあります。その他大きなダメージや修理箇所等なく良好な状態です。
年代・裏印 / Backstamp
パターンナンバー:g584、 ティープレートに「MINTON」の刻印と年代マーク:1882年
サイズ / Size (cm)
カップ=直径約6、高さ約6.7 ティープレート=直径約13.9
価格 / Price
ご売約済み/Sold